カテゴリー: mobA(モブ・あどみ)

  • 自分を見ている何者か

    先日自宅の玄関を出てすぐ目の前の建物が1か月位の予定で工事中でした。足場を組んで建物の外壁を工事中の作業の人が 玄関側の窓から あまりにもよく見えて、土日も作業に来ていたし、窓の外を警戒して、 しばらくカーテンを開ける事もできませんでした。外の様子を窺うために、WiFi接続リモートWEBカメラを購入して窓辺に置いてみました。スマホに専用アプリをインストールしてWiFi接続すると、玄関から工事現場脇の通路に向けたカメラの映像が、スマホ画面で見られます。モノクロですが、昼間は網戸越しでも とてもくっきりはっきり映っています。カメラ本体にSDカードをセットすれば録画も可能。音声メニューもあり、他の部屋や玄関に設置の場合カメラ越しに通話もできます。カメラの映像がなにか動作を検知した時、即座にスマホに通知が届きます。

    私たちの日常生活がどれほどライブカメラで監視されているものか。誰もいないところでふと、自分のことが見られているような気配を感じる事があります。はじめて訪れる場所なのに、案内されているような気配がして、迷わず目的地に到達できることがあります。それは、屋内でも屋外でも同様です。いまやカメラの形態も様々で、監視カメラと見てわかるものばかりではないかもしれません。高解像度カメラの優れた性能で、周辺の様子や人の顔まではっきり見分けがつきますし、インターネット回線に繋いで、リモートで離れた場所でもモニター監視できる、いつも当たり前のように誰かが見ているわけなのでしょう。何処にどんな目的の監視カメラが設置されていて、どこでどのように見られているかも分かりません。 監視する側も監視される側もどちらも安心となれば問題はないと思うのですが。

    ところで最近 「顔認証」という監視システムにわりと、馴れてきたような気がします。 街中で入店入館などの際に入口付近で体温を測定するモニターがあり、設置してあるタブレットに映る自分の姿を見たり、スマホ・サーモグラフィーアプリを覗き込んで、自分の顔と体温の数値の表示を直接自分で確認したり。このあたりは体温計測だけでなく、入館者の顔認証の機能も備わっているかもしれません。最近の コンピュータの優れた性能では、マスクを外さなくても繰返し入退館する人々の顔をしっかり学習していて、マスク顔で認識できるようになっているかもしれません。

    スキー場では、駐車場からゲレンデ山頂付近まで、(フリーライドと呼ばれるゲレンデ外の山スキーが密かなブームみたいだし)どこまでカメラが入っているか分かりませんが、 リゾート地の屋外監視が充実してきているのではないかと思います。ゴーグルやヘルメット、マスクをしているのに、リフトでさっき見た人達、などと滑り方で一見して分ったりしますので、自動的にカメラが、スキーヤーやスノーボーダーを個別に監視するなどという事も可能かも知れません。いつもこのゲレンデに滑りに来るグループが、シーズンに何回くらい来ているかとか、彼らの滑りがどのくらい上達しているか、等など実は分析できているのかもしれません。

    そういえば、近所のショッピング・モールの有料立体駐車場が、入口で駐車券を取らない方式に変わっていました。 駐車場入り口に無人カメラが設置されていて、入庫するクルマの前面とナンバープレートを見ています。入口ゲートで一旦停車、数秒待つとゲートが開いて駐車場に入れます。買い物をした時にレジで2時間無料の駐車券をもらって、帰る時クルマに乗る前に、自動精算機で駐車料金無料の処理をします。この自動精算機は、自分のクルマのナンバーを入力すると、入口ゲート前で一時停止したときの写真が表示されます。画面上の「この写真のクルマでよろしいですか」で「はい」を押すと、このクルマの駐車時間が計算され駐車料金が表示されて、レジでもらった無料駐車券のQRコードを自動精算機のバーコードリーダー部分に読み込ませて精算、その後30分以内に出庫する、という仕組みです。
    いつも買い物していれば馴れてしまいますが、 はじめて駐車した時はちょっと戸惑い、不安になりました。 手元に駐車券がないので、入庫した時間がいつ頃だったかよく憶えていなかったりします。 また、この駐車場は出庫のところには、ゲートバーがありません。

    この駐車場の自動精算機の、クルマの写真のナンバープレートの数字で検索されるので、同じナンバーのクルマが同時間帯に入庫していると、モニターに複数の写真が登場してきます。自分のクルマの写真を選択するのですが、モニターに表示される自分のクルマの画像は、クルマ前面が全体的に見えるので車種とナンバープレート部分を見て自分のクルマとわかります。でもそういえば、運転席の自分の姿は映っていません。はっきり見えるモノと、窓越しの人物などを見えにくくする設定までも可能で、実用的になってきたということかもしれません。